所有者管理責任

民法

敷地をはみ出す木や根が境界を超える時は切除を求められます。
【民法第233条(竹木の枝の切除及び根の切取り)】
1.隣地の竹木の枝が境界線を越えるときは、その竹木の所有者に、その枝を切除させることができる。 
2.隣地の竹木の根が境界線を越えるときは、その根を切り取ることができる。

建物の倒壊、塀の倒壊で損害を求められます。
【民法第717条(土地の工作物等の占有者及び所有者の責任)】
1.土地の工作物の設置又は保存に瑕疵があることによって他人に損害を生じたときは、その工作物の占有者は、被害者に対してその損害を賠償する責任を負う。ただし、占有者が損害の発生を防止するのに必要な注意をしたときは、所有者がその損害を賠償しなければならない。
2.前項の規定は、竹木の栽植又は支持に瑕疵がある場合について準用する。
3.前二項の場合において、損害の原因について他にその責任を負う者があるときは、占有者又は所有者は、その者に対して求償権を行使することができる。
【土地の工作物】
土地の上に人工的に設置された物をいう。建物や道路などが代表的である。鉄道や電柱、塀なども含まれる。植物など天然のものはこれに含まれないことになるが、2項で「竹木」にも準用すると特に規定している。

失火した場合、重大な過失があった場合には損害賠償の責任を負います。
【民法第709条(不法行為による損害賠償)】
故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。
失火の場合は故意または重過失がない限り不法行為責任は負わない。木造家屋の多い日本では、失火による不法行為責任が過大になりやすいことにかんがみた立法であるが、管理責任を問われる事がある。